宍道湖で採れるシジミは黒くて粒の大きなヤマトシジミで、宍道湖七珍(スズキ、ウナギ、コイ、シラウオ、アマサギ、モロゲエビ、シジミ)の一つに数えられている。島根県の東北部に位置する宍道湖(しんじこ)は、周囲約45km、全国で7番目に大きい湖で、わずかに塩分を含む汽水湖のため魚種が豊富。『大和しじみ』はシジミ科の二枚貝で、河川の河口など淡水と海水が入り混じる汽水域の砂礫底で見られるが、干潮になると水がなくなるような干潟にも生息できる。ヤマトシジミは全国で約2万トンの漁獲があり、そのうち約40%は宍道湖でとれているのだ。宍道湖は日本一のヤマトシジミ産地であり「宍道湖しじみ」のブランドは全国的に有名である。淡水湖のものと比べ味が良く、だしがよく出る。またアミノ酸を多く含むので、特有の甘味と旨味がある。シジミ汁は肝機能回復の妙薬としても有名で一年を通して欠かせないものとも言えそう。